梅雨入り

梅雨入り。毎年のことながら少々気分が下がる。

 

研究室の隣の席の留学生と話していると、今日は「粽子」を食べる日だとのこと。「粽子」がわからなかったので、調べたら「ちまき」のことだった。

なぜちまきを食べるのか?と訊いたら、近くにあったメモに「端午」と記してくれた。なるほど、今日は旧暦で端午の節句だからかと、一気に理解が進んだ。こういうとき筆談はまことに便利である。そして「屈原」とも記してくれた。恥ずかしながら屈原をよく知らなかったので調べると、楚の政治家、詩人とのことで、5月5日に入水自殺した彼の供養のためにちまきを川へ投げ入れたことが、現在のちまきを食べる風習につながっているらしい。

 

屈原の詩を書いてもらいながら、その意味を教えてもらう。そしてそこから筆談を交えつつ漢詩の話で盛り上がる。漢文が東アジアの共通言語だった頃は、筆談して盛り上がる世界が広がっていたのかもしれないと思うと、軽いノスタルジアを覚える。

 

しっかり勉強しなかったけれど、イジョーノチョーウケージンヲウルオシ…などと丸暗記したのがこんなところで活きるとは。

 

そういえば『漢文と東アジア―訓読の文化圏』という本を以前買って積ん読になっていたことを思い出したので、それを読むことにしよう。