英国入国審査の思い出
研究室の先輩が英国行きの航空券を手配しているのを見て、大学生の時に観光で英国に行ったのを思い出した。
自分にとって初めての海外一人旅で、かなり身構えて行ったのを覚えている。(行くと決めるときは非常に楽観的なのに、いざ実行に移すとなると心配性になる性格…)
英国の入国審査は厳しいとの噂を聞き、帰りの航空券(eチケット)、行程表、ホテルの予約確認メールの写し、国際学生証などを携え、何を訊かれても証拠を提示できる万全の態勢で臨むことにした。
ヒースロー空港に到着して、こてこてのブリティッシュアクセントが来ると思い身構えていたら、入国審査官がインド系の方で、その第一声を見事に聞き取れず…。ただ、聞き返すと、単に入国カードに記載された内容をそのまま訊いてきているだけで、
"You will stay for 9 days."
"Yes."
"At hotel?"
"Yes."
"You are an university student in Japan."
"Yes."
"Do you have plans after this visit?"
”I'll go back to Japan.”
……
みたいなやりとりが1~2分あった。単にブリティッシュアクセントで疑問文の質問が飛んでくると思い込んでいたから面食らっただけであった。(一度聞き返したために、喋れない人認定されただけかもしれないが…。)思いの外あっさり通過できた印象。証拠の提示も不要であった。(入国審査官によって違うようである。)
入国審査を無事突破し、税関で無申告(Nothing to Declare)に進もうと思ったら、係員に呼び止められる。入国審査を終えて安堵する間もなく、新たなる刺客の登場である。
"Where do you come from?"
"I'm from Japan."
申告(Declare)の列に並べと言われるのかと思っていたら、それで済んでしまった。刺客…係員の手は出口に行け、と示していた。
先人が積み重ねてきた信頼・信用を崩すまいと誓った日でもあった。
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さっき調べたら、この5/20から入国カードが廃止され、日本国旅券は自動化ゲートが利用できるようになったそうで、入国審査で冷や汗をかくことは避けられそうである。